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親が完全主義だと、子供がミスを認められない人間に育つ

(2016年6月) "Journal of Personality" に掲載されたシンガポール国立大学の研究によると、親が完全主義である(*)と、子供が自分を過度に批判するようになり、その傾向は年々強まります。 さらに、こういう子供では抑鬱や不安症が生じるリスクが増加します。
(*) 子供の学校の成績が悪かったときに「良い成績を取りなさい」とせかしたり、子供がミスをしでかしたときに過剰に反応したりする。
研究の方法

シンガポールに住む7才児263人を5年間にわたり追跡したデータを分析しました。 追跡期間の初めに子供に制限時間以内にパズルを解くというゲームを遊ばせて親がどのように干渉するかをチェックし、その後、子供が8才・9才・11才になったときに子供の状態を調べました。

結果
主な結果は次のようなものです:
  • 子供たちのうち自己批判性(*)が強いか、あるいは(追跡期間中に)自己批判性が増大する傾向にあったのは60%だった。
  • 子供たちのうち社会規定的完全主義(†)的な性質が強かったのは78%だった。
  • 自己批判性と社会規定的完全主義を兼ね備えている生き辛そうな子供は59%だった。

(*) ミスをすることや自分が不完全であることを過度に気にする。

(†) いろんなことに関して他人が自分に非常に高い水準を要求しているという思い込みから逃れられない状態(ホントはそんなに期待されてないのに...)。
親の干渉度と子供に自己批判性や社会規定的完全主義が生じるリスクとの関係というキモに当たる部分がすっぽりと抜け落ちていますが、この部分は原文にも存在しません。
コメント
研究者は次のように述べています:

「学業に優れることを重要視する現代のような社会では、両親が子供に非現実的に高い期待をかけることがあります。 その結果、相当数の子供たちがミスを恐れるようになっています」

「さらに、両親に過剰に期待されている子供たちは完全な存在であることを求められているため、自らの失敗や力量不足を認めたがらず、必要なときに助力を求めるのを嫌がるようになります。 そしてそのために、感情面でのトラブルを抱えることが増えます」
アドバイス
研究者は次のようにアドバイスしています:
  • 子供は失敗から多くのことを学びます。 可愛い子供には失敗をさせよ。
  • 同じことを尋ねるのでも、言葉ひとつで子供に与えるプレッシャーはがらりと変わります。 例えばテスト結果の開示を子供に要求する場面においても、「この間のテストどうだったの? 満点だったんでしょうね!」と満点を取ることを要求するメッセージが込められた言葉ではなく、「この前のテストの成績はどうだった?」と暗黙的な要求を含まない言葉で尋ねましょう。
  • 子供の成績が自分の意に沿わぬものであっても、子供を咎めてはなりません。 ミスを責める前に良くできた箇所を褒めてあげましょう。 そして失敗からは多くのことを学べるのですから、子供のミスはむしろ好機です。 ミスから多くのことを学ばせてやりましょう。