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11才のときの知能指数と、その後の68年間における死亡リスクとの関係

(2017年7月) "*The BMJ*" に掲載されたエジンバラ大学などの研究で、11才のときにIQ(知能指数)が高かった人は68年間のうちに色々な理由で死亡するリスクが低いという結果になっています。

研究の方法

1936年に生まれた男女6万6千人弱(男女比はほぼ半々)が11才になった 1947年にIQテストを実施したのち、68年間にわたり生存状況を追跡調査しました。

結果

11才のときのIQが約15ポイント高いごとに、死亡リスクが次のように低下するという計算になりました:
  • トータル(死因を問わない) -20%
  • 呼吸器疾患による死亡 -28%
  • 冠動脈疾患(心臓病)による死亡 -25%
  • 脳卒中による死亡 -24%
  • 負傷による死亡 -19%
  • 喫煙がリスク要因となるガン(*)による死亡 -18%
  • 消化器疾患による死亡 -18%
  • 認知症による死亡 -16%
(*) 肺ガン(-25%)、胃ガン(-23%)、膀胱ガン(-19%)、食道ガン(-15%)、肝臓ガン(-15%)、大腸ガン(-11%)、(-25%)、造血器ガン(-9%)

喫煙がリスク要因とならないガンや自殺による死亡のリスクと11才のときのIQとの間には統計学的な有意性が微妙な関係しか見られませんでした。

男女差

冠動脈疾患・呼吸器疾患・喫煙がリスク要因となるガン・認知症に関しては、子供のときのIQと死亡リスクの関係が男性よりも女性で顕著でした。

男女間の差が特に大きかったのは認知症で、男性ではIQが約15ポイント高いごとに10%のリスク低下だったのに対して、女性では24%のリスク低下でした。

自殺による死亡は、男性でのみIQが約15ポイント高いごとにリスクが20%減っていました。 女性では自殺リスクと子供時代のIQとの間に関係が見られませんでした。

IQ以外の要因の影響

子供のときに通っていた学校(*)を考慮して分析すると、IQが高いと各種の死亡リスクが低いという関係は0~30%弱まりました。 社会経済的状態が分かっていた4千人分ほどのデータを用いた分析では、この数字は7~26%でした(身体障害の有無と身長まで考慮すると10~26%)。
(*) 社会経済的状態(収入・職業・学歴など)の代替的な指標。 スコットランドでも親の社会的な地位が子供の通う学校にある程度反映されるというデータがある。
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