日本人であれば飽和脂肪の摂取量が多いほうが脳卒中のリスクが低い

(2017年12月) 昭和女子大学の研究グループが "Journal of Atherosclerosis and Thrombosis" に発表したメタ分析で、日本人であれば飽和脂肪の摂取量が多いと脳卒中のリスクが低いという結果になっています。

飽和脂肪は、獣肉の脂身や乳製品のほかヤシ油やココナッツオイルなど一部の植物油にも大量に含まれています。

メタ分析の方法

飽和脂肪の摂取量と脳卒中(くも膜下出血は除く)になるリスクとの関係を調べた11の研究のデータを分析しました。

結果

出血性脳卒中

日本人以外(スウェーデンと米国)を調べた2つの研究のデータでは、飽和脂肪の摂取量と出血性脳卒中になるリスクとの間に関係が見られませんでした。

日本人を調査した3つの研究のデータでは、飽和脂肪の摂取量が多いと出血性脳卒中になるリスクが45%低いという関係が見られました。

虚血性脳卒中

日本人以外(スウェーデンと米国)を調べた7つの研究のデータでは、飽和脂肪の摂取量と出血性脳卒中になるリスクとの間に関係が見られませんでした。

日本人を調査した4つの研究のデータでは、飽和脂肪の摂取量が多いと出血性脳卒中になるリスクが18%低いという関係が見られました。

解説

日本人に限り飽和脂肪の摂取量が多い場合に脳卒中のリスクが下がっていたのは、遺伝子的な要因・ラクナ梗塞の罹病率・飽和脂肪の摂取量(*)などにおいて日本人が他の国の人々と異なるためかもしれません。
(*) 今回のデータで言えば、日本人は飽和脂肪の摂取量の水準が米国やスウェーデンに比べて低く、そのために日本人の中では飽和脂肪の摂取量が最大レベルであっても米国やスウェーデンの水準でいえば低~中程度の摂取量でしかない。