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イソフラボンなどでパルボシクリブ&レトロゾールの効果が損なわれる恐れ

(2018年1月) "Cell Chemical Biology" に掲載されたスクリプス研究所(米国)の研究によると、イソフラボンなどのキセノエストロゲンによりパルボシクリブとレトロゾールという抗がん剤の効果が大きく損なわれる恐れがあります。出典: Estrogen-mimicking compounds in foods may reduce effectiveness of breast cancer treatment

言葉の説明

キセノエストロゲンは「外来性のエストロゲン」という意味で、食品や生活環境などの体外から体内に入って来てエストロゲン(女性ホルモン)と同じように作用する化学物質のことです。 環境由来のキセノエストロゲンとしてはビスフェノールA(BPA)が有名です。

パルボシクリブとレトロゾールの組み合わせ(以下「P&L」)は乳ガンの治療によく用いられます。 レトロゾールには体内で生産されるエストロゲンの量を減らす作用があります。 P&Lは、エストロゲン受容体陽性(ER陽性)の転移性乳ガンを患う閉経後女性の無増悪生存期間を2倍に延ばす効果があるということで米国で 2015年に使用が承認されたばかりです。

研究の概要

細胞実験において、大豆イソフラボンの一種であるダイゼインおよびトウモロコシ・大麦・小麦などの穀類で繁殖するカビが生産するゼアラレノンという2種類のキセノエストロゲンがP&LのER陽性乳がん細胞への効果に及ぼす影響を調べたところ...

平均的な人の体内に自然と入る程度の量のダイゼインやゼアラレノンであっても、P&Lの効果を大きく損なうように見受けられました。 P&Lにより増殖が阻止された乳ガン細胞だったのですが、そこにダイゼインまたはゼアラレノンを加えると、P&Lを行っていないときに比肩するペースで乳ガン細胞が増殖を再開しました。

コメント

研究者は次のように述べています:

「P&Lを使用している乳ガン患者の皆さんは、この抗がん剤とキセノエストロゲンを含有する食品とがかち合わないように気を付けると良いかもしれません」

「ダイゼインやゼアラレノン以外のキセノエストロゲンもP&Lの効果を損なう可能性が高いです」