体外衝撃波砕石と経尿道的結石破砕術の再治療率比較

(2014年5月) "JAMA Surgery" に掲載された米国の研究で腎結石の治療法を比較したところ、患者にとって辛い尿管鏡法(ureteroscopy。 たぶん経尿道的結石破砕術のこと)のほうが、患者にとって楽な体外衝撃波砕石(lithotripsy)よりも結局は治療回数が少なくて済むことが多いという結果になりました。
体外衝撃波砕石と経尿道的結石破砕術
『体外衝撃波砕石』というのは、その名の通り体外から体内の結石に向けて衝撃波を放って細かく砕き、砕かれた結石は痛みもなく体外に排出されるという治療法です。 患者の苦痛はほとんどありません。

これに対して『経尿道的結石破砕術』では、レーザーで結石を破壊した後に尿管鏡を尿道から挿入して結石を取り出します。 患者の苦痛は最低限で済みますが体外衝撃波砕石よりは辛いです。
この研究では、腎結石の治療を至急に必要とした患者 48,000人のデータ(2002~2010年)を分析しました。 48,000人のうち、体外衝撃波砕石術を受けた人と経尿道的結石破砕術を受けた人の比率は、ほぼ半々でした。

体外衝撃波砕石術または経尿道的結石破砕術で結石を治療してから4ヶ月後の時点で再治療が必要となったのは、20%ほどでした。

治療法として体外衝撃波砕石術と経尿道的結石破砕術のいずれでも選べた患者のみに限定して、再治療が必要となった率を比較したところ、再治療が必要となった率が、体外衝撃波砕石術を受けたグループでは11%だったのに対して、経尿道的結石破砕術を受けたグループでは僅かに1%でした。

研究者は次のように述べています:

「過去にもこれら2つの治療法を比較した研究は行われていますが、体外衝撃波砕石術はこの20年間で安全性への配慮が高まったために、これらの研究が行われた頃よりも結石を破砕する効果が弱くなったと言われています。 一方、経尿道的結石破砕術も技術は進歩し、内視鏡やレーザー技術が改善されています。

患者の多くは、体内に何も挿入しない体外衝撃波砕石術のほうが良いと考えますが、(複数回の治療が必要となった場合の)コストや時間なども考慮すると一概にそうとも言えません」