腎結石の病歴によって脳卒中と心臓発作のリスクが増加

(2014年3月) "Clinical Journal of the American Society of Nephrology" に掲載された カナダの研究によると、腎結石の病歴のある人(特に女性)では、脳卒中と心臓発作のリスクが増加する可能性があります。

研究の方法

18才以上の男女300万人のデータを用いて、腎結石の病歴のある人と病歴の無い人とで心臓発作(急性心筋梗塞)や脳卒中になった率を比較しました。

結果
腎臓結石が1つ以上あった人では、年齢や他の疾患の有無に関わらず心臓発作や脳卒中になる率が有意に増加していました。 腎結石によるリスクの増加率は、心臓発作で1.4倍、脳卒中では1.26倍というものでした。

若い女性だけに限ると、腎結石の病歴による心臓関連の合併症のリスク増加率は3倍でした。

解説

脳卒中や心臓発作などのリスクの指標としては高血圧が非常に有効ですが、高血圧は自覚症状が無いため、心血管疾患のリスクが血圧の高さに表れていても、本人がそのことに気付いていないケースも少なくありません。 腎結石は高血圧と違って痛みという自覚症状があるので、心血管疾患リスクの存在を自覚しやすくなります。

心血管疾患リスクの存在を自覚して検査を受けておくことで、血圧やコレステロールを管理して心血管疾患のリスクを下げることができます。

腎結石の予防は心血管疾患の予防につながるか?

腎結石のリスクを予防する方法としては、積極的な水分補給やカルシウムの摂取などがありますが参考記事: 腎結石の予防方法、これらに結石を予防するだけでなく脳卒中や心臓発作を予防する効果まであるのでしょうか?

この問いに関して研究者は次のように述べています:
「そういう効果があると思いたいですが、実際に効果があるかどうかは不明です。 しかし、水分やカルシウムの補給をしておいて損することは無いでしょう。 塩分を控えるようにすると血圧が下がりますし心血管リスクも下がると考えられます」