心臓に良いライフスタイルが腎臓にも良い

(2013年5月) アラバマ大学の研究で、心臓に良い生活習慣が腎臓にも良いという結果になりました。 心臓に良い生活習慣を採用した慢性腎臓病の患者で、腎不全になったり、早死にするリスクが減っていたのです。

腎臓が良くないと心臓病を発症するリスクが増加することは知られていますが、その逆もまた然りであるかどうかははっきりしていませんでした。

研究の方法

米国心臓協会が作成した "Life's Simple 7(心臓のための7つの生活習慣)" という問診表に基づいて、ステージ3~4の慢性腎臓病患者 3,093人の生活習慣と、腎不全発症リスクとの関係を調べました。

"Life's Simple 7" では、①タバコを吸わない、②運動をする、③心臓にとって健康的な食事をする、④通常の体重を維持する、⑤血糖値を低く保つ、⑥血圧を低く保つ、⑦コレステロールを低く保つという7つの項目について達成度を測定します。

研究者は次のように述べています:
「"Life's Simple 7" のスコアは、心臓発作のリスクを予測するのには有効であることがわかっていますが、慢性腎臓病の患者が腎不全を発症するリスクの予測に使えるか否かまでは不明でした」
結果
今回の研究対象となった 3,093人の慢性腎臓病患者のうち、腎不全になったのは160人、死亡したのは610人でした。 今回の主な研究結果は次の通り:
  • "Life's Simple 7" の7つの項目のうち、2~4つの項目において「理想的」なスコアを達成していた患者は、「理想的」を達成した項目が0~1つであった患者に比べて「理想的」を達成した項目数が多いほど腎不全のリスクが減っていた。
  • 特に4つの項目において「理想的」なスコアを達成していた患者では、腎不全の発症リスクが半分近くになっており、5~7つの項目において「理想的」なスコアを達成していた患者のうちに腎不全になった人は皆無であった。
  • 早死にのリスクも腎不全発症リスクと似通っており、4つの項目において「理想的」なスコアを達成していた患者では、早死にのリスクが40%以上も減っていた。
今回の結果から、心臓にとって健康的な生活習慣が心臓病だけでなく腎不全の予防にも有効であると思われます。