関節置換手術が有効なのは半数超

(2013年4月) "Arthritis and Rheumatism" 誌に掲載された Brigham and Women's Hospital(米国)の研究により、股関節または膝関節の置換手術により痛みと可動性が有意に改善するのが手術を受けた患者の半数でしかないことが明らかになりました。

研究の方法

この研究では、カナダ在住の炎症性関節炎または骨関節炎の患者 2,400人のデータを分析しました。 患者たちは大部分が肥満した年配の女性で、複数の関節に痛みのある人がほとんどでした。 2,400人のうち480人近くが股関節または膝関節の置換手術を受けました。

結果
手術から1~2年以内の主な結果は次の通りです:
  • 手術前の痛みと障害のスコアの平均が 46.5/100点でしたが、手術後にはこれが 10点改善されていた。
  • しかし、痛みと障害が有意に(9点以上)改善したのは54%だった。
  • 関節置換手術が有効であったのは、①関節痛の症状はひどいが、②他の面においては比較的健康的な人たちだった。
  • 関節置換手術の効果への体重による影響は見られなかった。
コメント
研究者は次のように述べています:
「複数の関節で炎症が生じている患者が大多数ですから、そのうちの1つで関節置換手術を行うだけでは、痛みや障害の全てが解消されないのも驚くには当たりません。 問題の全てを解決するには、さらに関節置換手術を行う必要があるでしょう」
補足
関節置換手術を受けた患者の25%ほどが、(通例1~2年以内に)別の関節でも置換手術を受けます。 関節置換手術の費用は(米国で)2万~2.5万ドルですが、保険が適用されることが多数です。 日本でも保険は適用されます。