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乳酸菌シロタ株を用いた発酵乳製品(≒ヤクルト)に高血圧を予防する効果

(2016年12月) ヤクルト社などが行い "Beneficial Microbes" 誌に掲載された研究によると、乳酸菌シロタ株(Lactobacillus casei strain Shirota)に高血圧を予防する効果が期待できるかもしれません。

研究の方法
血圧が正常な65~93才の男女352人(女性227人)を対象に、乳酸菌シロタ株を用いた発酵乳製品(*)(以下「ヤクルト的飲料」)やその他の発酵乳製品の摂取状況を調べて、摂取頻度が高い(週に3回以上食べる)グループと低い(3回未満/週)グループに分けました(前者は298人、後者は54人)。
(*) ヤクルトやジョアなどの製品。 製品の写真を見せて飲んでいるかどうかを尋ねた。
そして、両グループの高血圧(*)発症状況を5年間にわたり追跡調査しました。 医師に高血圧と診断された場合、または降圧剤の服用を開始した場合を「高血圧を発症した」とみなしました。
(*) 収縮期(最高)血圧が140mmHg以上、拡張期(最低)血圧が90mmHg以上。
結果

5年間のうちに高血圧を発症するリスクが、ヤクルト的飲料の摂取頻度が週に3回未満だったグループでは14.2%だったのに対して、ヤクルト的飲料の摂取頻度が週に3回以上だったグループでは6.1%に過ぎませんでした。

高血圧の発症リスクに影響する様々な要因を考慮して計算したところ、ヤクルト的飲料の摂取頻度が3回以上/週であると高血圧の発症リスクが60%ほど低いという結果になりました。 発酵乳製品全体でも40%ほどリスクが下がっていましたが、統計学的な有意性に問題がありました。

解説
これまでの研究では、乳酸菌シロタ株が高血圧の予防に有効であることが示されています。 乳酸菌シロタ株で血圧が下がるのは、シロタ株の細胞壁に存在するSG-1(多糖-グリコペプチド複合体)という物質のお陰だと考えられます。 SG-1がプロスタグランジンIの生合成を促進するために抹消血管の抵抗が弱まります。