乳酸菌H61株に肌のバリアー機能を維持する効果

(2014年10月) "Journal of Dairy Science" に掲載された農研機構畜産草地研究所(日本)の研究によると、「ラクトコッカス・ラクティス H61株」 という乳酸菌で作った発酵乳が、若く健康な女性の肌にとって有益だと思われます。 乳酸菌 H61株は日本では50年も前から発酵乳の生産に用いられています。

研究の方法

19~21才の健康な女性23人を被験者とする4週間のランダム化二重盲検試験を行いました。 23人を2つのグループに分けて、一方のグループにはラクトコッカス・ラクティス H61株で作った発酵乳を、もう一方のグループには普通のヨーグルトを食べてもらって、肌の健康への効果を比較しました。

試験期間の前後で血液サンプルを採取して、皮膚水和度(前腕内側(*)と頬)・メラニン量・伸縮性・皮脂の量(頬のみ)を測定しました。
結果

皮膚水和度はいずれのグループでも試験期間後に増加が見られましたが、皮脂の量は H61株の発酵乳を食べたグループでのみ有意に増加していました。 他の点については両グループで違いはありませんでした。

肌を保護するバリアー機能の維持には皮脂が必要であるため、H61株で作ったヨーグルトは若い女性の肌にとって有益であると考えられます。

解説

研究グループが過去に中年女性を対象に行った研究(秋から冬にかけて行われた)では、H61株を熱殺菌したものを食べることによって前腕内側の皮膚水和度が向上するが、頬の皮脂の量に変化は無いという結果でした。

今回の研究は冬から春にかけて行われました。 皮膚水和度とメラニン量が両グループで増加していたのは季節の変化によるものだと思われますが、皮脂の量は H61株のグループでのみ増加していたので、季節ではなく H61株の効果によって増加したのだと思われます。