裁判では声が高い男性弁護士が有利

(2015年1月) 米国言語学会で発表予定のシカゴ大学などの研究により、男性的でない高い声の弁護士の方が低い声の弁護士よりも、米連邦最高裁の裁判で勝訴しやすい傾向にあることが明らかになりました。

声の高さに関する過去の研究では、男女共に声が低い方が有利であるという結果になっています:
  • (選挙で)男性は、高い声よりも男性的な深い低い声の男性候補に投票しがち。
  • (選挙で)男女共に、低い声の女性候補に投票しがち。
  • CEO(企業の最高責任者)には深く殷々(いんいん。 大きく鳴り響くような)たる声の持ち主が多い。
今回の研究

今回の研究では、連邦最高裁で複数の男性弁護士が行った冒頭陳述(内容が同じ)を録音したものを200人のボランティアに聴いてもらい、声だけで弁護士の男性っぽさや信頼性などを評価してもらいました。

そして、ボランティアによる評価の結果および弁護士の声を音響統計分析(acoustic statistical analysis)にかけた結果を裁判における弁護士の勝敗率と照らし合わせたところ、声の男性っぽさと勝敗率とのあいだに明確な相関関係が見られました。 声が高い、あるいは中性的な声を持つ男性弁護士の方が、低くて男性的な声を持つ男性弁護士よりも成績が遥かに良かったのです。

今回の結果に基づき研究チームは、弁護士の声の高さも民事裁判や刑事裁判における偏見(*) の1つとして認めても良いかもしれないと主張しています。
(*) 裁判において陪審員や裁判官が裁判の当事者(弁護士や被告、原告)に対して偏見(unintended biases)を抱いていると、裁判の結果に影響することがあり、それが問題だということなのでしょう。 偏見の例としてカナダの裁判所の文書(リンク先は英文)は人種・年齢・性別・年収を挙げています。