学習障害のある成人はガンや心臓病の罹患率が低いが...

(2016年4月) "British Journal of General Practice" に掲載されたロンドン大学の研究で、学習障害のある成人は心臓病やガンの罹患率が低く、世間全般の1/3程度でしかないという結果になりました。

ただし専門家の話では、学習障害者のコミュニケーション能力が不足していて自分の状態について十分に説明できないために心臓病やガンと診断されることが少ないだけである可能性があります。

研究の方法

英国在住で学習障害を抱えている成人(ダウン症や自閉症の人を含む)1万5千人近くの医療データを、年齢・性別において釣り合う健常者8万6千人超の医療データと比較しました。

結果

学習障害のある成人は心臓病やガンの罹患率が低い一方で、統合失調症・気分障害・てんかん・糖尿病・甲状腺機能不全・腎臓病などの心身の病気の罹患率が高いという結果でした。

さらに、学習障害のある患者は長期にわたり医師にかかったり、同じ医師の診察を何度も受けたりすることが少ない傾向にありました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「糖尿病・肥満・甲状腺機能不全・慢性腎疾患・脳卒中の罹患率が高いのに冠動脈疾患の罹患率は低いという結果には驚きました(ちょっと信じられない思いだ)」

「同様に、ガンの罹患率が低かったという点についても今後の調査が必要です。 学習障害がある人でガンの診断が遅れたり、ガンの生存率が低いという可能性が考えられるからです」
「(仮に今回の結果をストレートに受け止めるとすれば、学習障害者でガンと心臓病のリスクが低い理由として)考えられるのは学習障害者は喫煙率と飲酒率が共に低いということですが、その可能性は低いと思います。 今後の研究の結果しだいですが」