食欲のホルモン「レプチン」に血糖値を下げる効果?

(2014年6月) "Nature Medicine" 誌オンライン版に掲載されたイェール大学の研究で、レプチンという食欲や体重などに関与するホルモンを用いて、1型または2型糖尿病が放置されている(poorly controlled)ネズミの高血糖を逆転(reverse)させることに成功しました。

研究の概要

研究グループはまず、糖尿病(1型または2型)が放置された状態にあるネズミを空腹状態にすると、血中のインスリンとレプチンの濃度が下がり、コルチコステロンという血糖値を上げる作用を持つストレス・ホルモンの量が増加することを明らかにしました。

次に、1型糖尿病のネズミにレプチンを注射して血中のレプチン濃度を正常な水準にまで引き上げたところ、血糖値が顕著に減少しました。 この現象は主に、肝臓において乳酸塩およびアミノ酸がブドウ糖へと変換される速度が減少したためだと考えられます。

研究グループによると、レプチンが「視床下部-下垂体-副腎系」という神経内分泌的な経路を阻害することによって、血中のコルチコステロンとブドウ糖の濃度が正常化されます。

コメント
研究者は次のように述べています:

「当研究グループが以前に行った研究では、リポジストロフィー(脂肪組織の喪失)の重症患者にレプチン補充療法を行うことによって肝臓および骨格筋に沈着する脂肪(fat deposit)を減少させて、糖尿病とインスリン抵抗性を逆転させられることを明らかにしています。

今回の研究では1型および2型糖尿病が放置されている動物を用いた実験により、レプチン補充療法が肝臓におけるインスリン抵抗性および高血糖を逆転させるメカニズムが明らかになりました」
関連情報