重い物を抱え上げるとき腰を痛めないための姿勢は人それぞれ

(2014年11月) "The Bone & Joint Journal, Orthopaedic Proceedings" に掲載されたアバディーン大学(英国)などの研究によると、腰椎(腰の骨)の形状が人によって異なるので、「重い物を抱え上げるときには、腰を痛めないように背筋は伸ばしたままで膝を曲げるようにする」というアドバイスが全ての人にとって適切だとは言えません。

どんな人でも腰椎は内側に湾曲していますが、研究者によると、その湾曲の程度は指紋のように人それぞれです。 そして、その湾曲の程度が、床から重い物を持ち上げるときの持ち上げ方に影響していることも今回の研究で明らかになりました。

研究の方法

まず、腰痛を抱えていない18~65才の男女に6つの姿勢(のけぞった姿勢~前屈姿勢)を取ってもらって、そのときの背骨の様子を MRI で撮影し、特殊なコンピューター技術を用いて腰椎の形状(湾曲度)を調べました。

次に、この人たちがそこそこ重い(人により異なるが6~15kgの)物体が入った箱を自分なりに持ち上げやすい持ち上げ方で床から持ち上げる様子を特殊なカメラで撮影しました。

結果

腰椎の形状と持ち上げ方を照らし合わせたところ、腰椎の湾曲度合いが強い人は前屈みになって重いものを持ち上げる一方で、湾曲度合いが弱い人は膝を曲げて(しゃがんで)重いものを持ち上げていることが明らかになりました。

研究者は次のように述べています:
「腰椎の形状が人によって異なっているのですから、重い物を持ち上げるとき(にギックリ腰にならないため)の理想的な持ち上げ方も異なっていてしかるべきです。 重い物の持ち上げ方について指導するときにも、背骨の形状に応じて指導内容を変える必要があります」