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高齢者の認知能力の低下を防ぐには、のんびりと体を動かすのが一番?

(2017年3月) "Experimental Gerontology" 誌に掲載された国立台湾体育運動大学などの研究によると、中程度の激しさの身体活動よりも軽い身体活動のほうが、高齢者の認知能力の低下を防ぐ効果が期待できるかもしれません。

研究の方法
台湾に住む平均年齢74.5才の高齢者男女274人を対象に、認知能力の変化を調べるためのアンケート調査(*)を行い、さらに加速度計を腰に装着してもらって7日間にわたり身体活動量を調べました。 そして22ヶ月後に、再び認知能力の変化を調べました。
(*) 過去数年間のうちに判断力・好奇心・思考力・記憶力など頭脳の明晰さの度合いに変化があったかどうかを尋ねるアンケート。 質問の数は8つ。
結果
中程度の激しさの身体活動の量が多い場合には(少ない場合に比べて)認知能力が低下する率が15%低くなっていました。 軽い身体活動(*)の量が多い場合には認知能力が低下する率が25%低くなっていました。

解説

この研究で「軽い身体活動」がどのように定義されているのかは不明ですが、一般的には、料理など軽い家事をする・のんびりと散歩する・ショッピングを楽しむなどが軽い身体活動だとみなされます。

したがって、軽い身体活動とは「座って過ごす時間を減らす」というのに近い概念でしょう。 これまでに複数の研究で、起きている時間のうちに座って過ごす時間が占める割合が大きい高齢者は認知機能が下がりやすかったり、認知機能が低いことが多かったりすることが示されています。
認知機能に限らず、座って過ごす時間を減らすのが健康全般(心臓・血管・腎臓の健康や糖尿病・ガン・早死に・抑鬱・不安症のリスクなど)にとって有益であることを示す研究が多数存在します。
ただし、高齢者が認知機能を維持するうえではウォーキングやヨガなどの軽い運動では不十分で、ランニングやエアロビクスなど比較的激しい運動でなくてはならないことを示唆する結果となった研究も存在します。