孤独感がストレスとなって免疫系に悪影響(1/2ページ)

(2013年1月) オハイオ州立大学の研究で、孤独感により免疫系が損なわれるという結果になりました。

今回の研究によると、孤独な人は ①人間関係の豊富な人よりも潜伏しているヘルペス・ウイルスが頻繁に再発し、および②平均的な人よりもストレスに反応して体内で炎症性化合物(inflammatory compounds)が作られやすくなります。

炎症は短期的には傷口の治癒などに必要ですが、慢性的な炎症は心疾患・慢性病・関節炎・2型糖尿病などの一因となります。 研究者によれば①と②はいずれも免疫系の調子が良くない兆候なのだそうです。

1つ目の研究
方法

乳ガンの病歴のある女性200人(平均年齢51才)の血液を検査して、ヘルペスの原因ウイルスであるサイトメガロウイルスと Epstein-Barr ウイルスに対抗して体内で生産される抗体を調べました。 そして女性たちに孤独感と人間関係についてのアンケート(UCLA Loneliness Scale。 カリフォルニア大学ロサンゼルス校が開発した「寂しさ診断」であって客観的および主観的な孤独感を評価できる)に回答してもらいました。

サイトメガロウイルスと Epstein-Barr ウイルス
サイトメガロウイルスと Epstein-Barr ウイルスはいずれもストレスが再発の原因であると考えられています。 ヘルペスのウイルスは感染後の症状がいったん治まった後も休眠状態となって体内に残ります。 (参考記事: ヘルペスが再発するメカニズムが解明) 再活性化しても症状が出るとは限りませんが、免疫系は再活性化に反応して抗体や保護タンパク質を作り出して、再活性化したウイルスをやっつけようとするため、活性化したウイルスの量が多いと血中の抗体の量が増加します。
結果

分析の結果、サイトメガロ・ウイルスについては、孤独である人ほどへの抗体の量が多かったのですが、Epstein-Barr ウイルスでは、このような違いは見られませんでした。 研究者によると、Epstein-Barr ウイルスで違いが見られなかったのは、今回の被験者たちが比較的高齢だからではないかということです。 Epstein-Barr ウイルスの再発は年齢と関わりがあるのだそうです。