自閉症児に糞便移植を施した2年後... 症状がいっそう改善

(2019年4月) アリゾナ州立大学の研究グループが、2年前に自閉症児に糞便移植を施したその後の様子を "Scientific Reports" 誌に報告しています。

2年前

自閉症と診断された子供18人に、2週間にわたる抗生物質の投与などののち7~8週間にわたり糞便移植を行ったところ、胃腸症状・自閉症関連症状・腸内細菌叢に改善が見られました。 この試験の内容は "Microbiome" 誌に発表されています。

現在

上述の治療を終えてから2年後にこの18人の子供を調べたところ、胃腸症状の大部分が改善された状態で維持されており、自閉症関連症状にいたっては治療完了後に一層の改善が見られました。 腸内細菌叢に生じた重要な変化(腸内細菌の多様性やビフィズス菌とプレボテラ属細菌の多さなど)も維持されていました。

したがって糞便移植は胃腸症状を伴う自閉症の治療において長期的にも安全で効果的である可能性があります。 ただし、臨床試験を今後行ってその辺りを確認する必要があります。

図aは Social Responsiveness Scale(対人応答性尺度)に保護者が回答した結果。 赤色がひどくて青色が軽微。黄色は中程度。 図aの3つのグラフのうち左端が治療前、真ん中が治療直後、右端が2年後。

図bは Childhood Autism Rating Scale(小児自閉症評価尺度)で調べた結果。 赤色がまごうことなき自閉症、黄色は軽度(高機能)の自閉症、青色は正常。 図bの3つのグラフのうち左端が治療前、真ん中が治療直後、右端が2年後。