ガンのリスクに関してはテロメアが長ければ良いというものではない?

(2015年7月) これまでテロメアは長い方が良いとされてきましたが、"Human Molecular Genetics" 誌に掲載されたシカゴ大学の研究で、テロメアが長い場合に肺ガンになるリスクが増加するという結果になりました。出典: Long Telomere Length Associated with Increased Lung Cancer Risk

研究の方法

ガン患者約5万人分と健常者約6万人分の遺伝子のデータを用いて、テロメアの長さと乳ガン・肺ガン・大腸ガン・卵巣ガン・前立腺ガンのリスクとの関係を調べました。

この研究では、年齢や生活習慣などがテロメアの長さに及ぼす影響を排除するために、メンデル・ランダム化解析と呼ばれる技法を用い遺伝的な要因に基づいてテロメアの長さを測定しました。

結果

テロメアが長い場合には肺ガン(特に肺腺癌)のリスクが増加していました。 リスクの増加率はテロメアの長さが塩基対にして 1,000個増えるごとに肺ガンのリスクが2倍に増えるというものでした。

前立腺ガンでもテロメアが長い場合にリスクがそこそこ増加していました。 肺ガンと前立腺ガン以外のガンについてもテロメアが短いとリスクが高いという関係は見られませんでした。

考えられる理由
テロメアが長いと細胞分裂の回数が増え細胞の寿命が長くなるので、発ガン性の変異が蓄積することも増えるのかもしれません。