低カロリー甘味料にダイエットや慢性疾患予防の効果はあるか? (レビュー)

(2018年8月) ジョージ・ワシントン大学の研究者が低カロリー甘味料(一般的には、人工甘味料だけでなくステビアなど天然の低カロリー甘味料も含む)のダイエットや健康への影響についてまとめたレビューを "Obesity" 誌に発表しています。
Allison C. Sylvetsky "Metabolic Effects of Low‐Calorie Sweeteners: A Brief Review"

レビューの要旨

  1. これまでの観察研究(普段どおりの生活をしている人を調べる研究)では一貫して、低カロリー甘味料を利用している人は肥満や糖尿病などのリスクが高いという結果になっている。
  2. 観察研究のこのような結果を説明する理由として説得力のある仮説がいくつか考えられており、そうした仮説が細胞実験や動物実験(げっ歯類)で裏付けられてもいる。 ただし、細胞実験や動物実験の結果がヒトにも当てはまるとは限らない。
  3. 観察研究とは裏腹にランダム化比較試験(観察研究よりも信頼性が高いとされる。「RCT」と略される)では、低カロリー甘味料がダイエット(体重の減少や増加抑制)に有益であることが示されている。 低カロリー甘味料のダイエット効果は特に、運動やカロリー制限などによるダイエット・プログラムの一環として明確な意図をもって習慣的に使用する場合に明白に示されている。
  4. RCTの結果からすると、低カロリー甘味料は「なんとなく」ではなく使用する場合にダイエット効果を発揮すると言えそうだが、日常的には低カロリー甘味料を「なんとなく」使うことが多いだろう(から、RCTの結果をそのまま日常生活に当てはめることはできない)。
  5. また、低カロリー甘味料に関する介入試験(RCTなど)はダイエット効果を調べたものばかりで、低カロリー甘味料が体重以外の健康面に及ぼす影響を調べる試験はこれまでにほとんど行われていない。
  6. したがって、「ダイエットや慢性疾患予防の効果がある」として低カロリー甘味料の使用を推奨するには検討が不足している部分がある。 特に、低カロリー甘味料の内臓脂肪やグルコース恒常性への影響については今後の研究で必ず調べる必要がある。