水銀を摂らずにオメガ3脂肪酸を摂るには小魚が良い

(2012年9月) "American Journal of Clinical Nutrition" に掲載された北欧の研究により、オメガ3脂肪酸の有益性と水銀の有害性の両方を考慮して、どのような魚を食べればよいかというリスク/ベネフィットのモデルが作成されました。

魚に含まれる水銀の量が懸念されるようになって久しいですが、その一方で、魚に豊富に含まれるオメガ3脂肪酸は多くの研究により、心臓・認知症・視力などに幅広く有益であると指摘されています。

研究の方法

心臓発作の病歴があるスェーデン人とフィンランド人あわせて572人の髪の毛と血液から、水銀とω-3脂肪酸それぞれの濃度を検査しました。

結果
魚に含有される水銀の量が少なければ魚を食べる量を少し増やすだけでも、男性の心臓発作の7%が防げるという結果になりました。
魚に含有されるメチル水銀は体に有害で、特に胎児において中枢神経系(脳)の発達に悪影響があります。
小魚を食べると良い

結論としては、小魚を食べましょうということになります。 カマスやスズキのような大きな肉食魚は小魚より遥かに多くの水銀を体内に溜め込んでいます。 米国食品医薬局(FDA)も、サメ、メカジキ、サワラ、アマダイは避けるように勧めています。

逆に、水銀が少なくてお勧めの魚類としては、小エビ、ツナ缶(*)、サーモン、タラなどです。 一週間の食事うち2食を魚にするのが目安だそうです。
(*) 一概にツナ缶の水銀が少ないとは言えないようです。 シカゴトリビューン紙の 2005年の記事によると、FDAがツナ缶を安全とした裏に業界からの圧力があったという疑惑があります。

厚生労働省の文書では、イワシや、サンマ、サバ、アジなど比較的小型の庶民的な魚であれば妊婦であっても水銀を気にすることなく食べてよいとされています。 逆に注意が必要なのはカジキ、マグロ、キンメダイなどで、妊婦の場合これらの魚を食べるのは週に1~2回にすべきだとされています。

水銀が含まれている魚の部位

メチル水銀は脂溶性で、魚の赤身肉に多く含まれています。 赤身の魚とは、タイなどの白身の魚(近海魚)に対してマグロや、カツオ、サバ、イワシ、サンマなどの回遊魚を指します。 魚の赤身肉に多く含まれるということはつまり、魚の内臓だけに水銀が蓄積されてわけではないということです。

体内に入った水銀は、野菜などの食物繊維を積極的に摂ることで排泄が促進されます。 また、水銀は油にはあまり蓄積しないため、オメガ3脂肪酸のサプリメントを服用するであれば水銀をさほど心配する必要はありません。