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ルテインを摂取すると運動量が増える?

(2015年9月) "Nutrients" 誌に掲載された南オーストラリア大学などの研究によると、運動量を増やすには青葉の野菜を食べるとよいかもしれません。 この研究で、ルテインを豊富に含む食品の摂取量が多い人は運動量が多いという結果になったのです。

Georgina Crichton, Merrill Elias, Ala’a Alkerwi and Jonathon Buckley. Intake of Lutein-Rich Vegetables Is Associated with Higher Levels of Physical Activity. Nutrients 2015, 7(9), 8058-8071; doi:10.3390/nu7095378
ルテインとは

ルテインはβカロチンやリコピンなどと同じカロテノイドの一種です。 カロテノイドは緑黄色野菜・果物・卵などに含まれている物質で抗炎症作用や抗酸化能力を有しています。

ルテインを最も多く含む食品はトウモロコシです。 トウモロコシ以外ではルテインは、ホウレン草・ケール・ズッキーニ・ブロッコリー・アスパラガス・かぼちゃなどの緑黄色野菜、卵の黄身、キウィやブドウなどの果物に豊富に含まれています。

研究の方法

米国在住の972人およびルクセンブルク在住の 1,331人のデータを分析しました。

結果

米国とルクセンブルクいずれのデータにおいても、ルテインを含有する青葉野菜などの食品の摂取量が多いグループで運動量が多くなっていました。

米国のデータ
野菜を食べる量が1日あたり5回分未満のグループでは、5回分以上を食べるグループに比べて推奨される運動量(*)に達していない率が2.6倍でした。
(*)強度の運動を1週間あたり150分。

サラダを食べる回数が週に1回未満というグループでは、週に1回以上サラダを食べるグループに比べて推奨される運動量に達していない率が2.7倍でした。

卵(ルテインを含有する食品)の摂取量と運動量との間に関係は見られませんでした。

ルクセンブルクのデータ

サラダを食べる回数が週に1回未満というグループでは、週に1回以上サラダを食べるグループに比べて推奨される運動量に達していない率が1.7倍でした。

果物の摂取量と運動量との間に関係は見られませんでしたが、プラム/ブドウに限ると摂取量が多いと運動量も多いという関係が存在しました。 こちらのデータでも、卵の摂取量と運動量との間に関係は見られませんでした。

単なる相関関係ではない?

ルテイン(野菜)の摂取量と運動量の関係と聞くと「運動習慣があるような人は健康意識が高いために野菜を食べる量も多いのではないか?」と思いますが、研究チームによるとルテイン摂取量と運動量の間に因果関係が存在する可能性も十分に考えられます。 その根拠については次のページをご覧ください。

因果関係の存在を推測する根拠
ルテインと運動量との間に因果関係が存在するのではないかと考える根拠は次の3つです:
  • サルを用いた実験で、ルテインが血液脳関門(血液と脳の組織液との間の物質交換を制限する機構)を通過して行動に影響を及ぼす脳の領域に蓄積することが示されている。
  • 2014年に "Nutrients" 誌に発表された研究で、ルテインのサプリメント服用により運動不足の人の運動量が増加するという結果になっている。 この研究では、運動不足の中高年者39人にルテインのサプリメントを4週間にわたって毎日21mg服用させるという二重盲検試験を行った。 血中のルテイン濃度が135%増加し、それに伴って運動量も増加した。
  • 2014年に "PLOS ONE" に発表された日本大学などの研究でも、ラットを用いた実験で同様の結果になっている。
今回の研究の目的

今回の研究では、米国とルクセンブルクという食習慣と運動習慣が異なる2つの地域のどちらでもルテイン摂取量と運動量との間に関係が見られるかどうかを調べることを目的としました。

結論
今回の結果とこれまでの研究結果に基づいて研究チームは「ルテインを豊富に含む食品の摂取量を増やすことで運動量が増える可能性がある」と結論付けています。