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リコピンに前立腺ガン予防の効果

(2017年4月) イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校の研究チームが行い "Prostate Cancer and Prostatic Diseases" 誌に掲載されたメタ分析によると、トマトに含まれるカロテノイドとして有名なリコピンに前立腺ガンを予防する効果を期待できるかもしれません。

メタ分析の方法

2016年12月までに発表された研究の中から所定の基準を満たす42の研究を選出し、それらのデータを分析しました。 データに含まれる人数は70万人近く、前立腺ガンの症例数は4万4千件弱でした。

結果

(サプリメントではなく)食事から摂るリコピンの量が最も多いグループは最も少ないグループに比べて、前立腺ガンになるリスクが12%低くなっていました。 食事から摂るリコピンの量が2mg増えるごとに前立腺ガンのリスクが1%低下するという計算になります。

リコピンの血中濃度に関しても、血中濃度が最も高いグループは最も低いグループに比べて、前立腺ガンになるリスクが12%低くなっていました。 リコピン血中濃度が10μg/dl増えるごとに前立腺ガンのリスクが3.5%ほど低下するという計算になります。

ただし進行前立腺ガンに限ると、リスクとリコピンの摂取量や血中濃度との間に関係が見られませんでした。

関連研究

"Scientific Reports"(2016年)に掲載されたメタ分析では、24の研究のデータ(前立腺ガンの症例数は1万5千件)を分析して、アジアで行われた研究に限り、トマト摂取量が多いと前立腺ガンのリスクが57%低いという微妙な結果となっています。

リコピンについて

リコピンはトマトを初めとする赤色系の野菜や果物(*)に豊富に含まれているカロテノイドの一種で、抗酸化・抗炎症・抗ガン作用があるほか心臓病や脳卒中などを予防する効果が期待されています。 リコピンもβカロチンと同じくカロテノイドの仲間ですが、βカロチンと違ってビタミンAには変換されません。
(*) トマト以外ではスイカやピンク・グレープフルーツ、グアバ、パパイヤなどに豊富に含まれています。

リコピンの効率的な摂り方

リコピンの体内での利用効率は比較的低いのですが、トマトを加熱調理することによって人体が利用できるリコピンの量が5倍に増加します。 また、リコピンは油により体に吸収されやすくなるので、リコピンを豊富に含む食品を油で炒めて食べるとよいでしょう。

リコピンの吸収がカルシウムにより妨げられるという話があるので、リコピン目当てで食べる食品はカルシウムを豊富に含む食品とは同時に食べないのがよいかもしれません。