膝に水が溜まっているのに痛みがなければライム病の可能性も

(2015年11月) "Journal of the American Academy of Orthopaedic Surgeons" に掲載されたハーバード大学の研究によると、ライム病の症状として有名な遊走性紅斑が現れていなくても、関節水症(膝に水が溜まること)が生じていればライム病かもしれません。
ライム病

ライム病はマダニが媒介するボレリア菌による細菌感染症で、米国北東部で多く発生する病気です(報告されているだけで年間3万件超。 未報告のケースを含めると30万件を超すと推定されています)。 日本でも北海道と長野県を中心にライム病の患者が発生しています。

ライム病の検査は血液検査によって、そして治療は抗生物質によって行われます。 ライム病を治療せずに放置していると、60%の患者がやがてライム病性関節炎を発症します。

ライム病は時間経過により症状が悪化してゆくので速やかな診断・治療が求められます。 治療成功率は診断・治療が速やかに行われた場合には99%であるのに対して、診断・治療が遅れた場合には90%にまで下がってしまいます。

ライム病が原因で生じる関節水症の特徴

ライム病が原因で生じる関節水症は、関節炎などが原因のときと違って膝の痛みを伴わないケースが大部分で、患部のサイズがとても大きくなる傾向があります。

また、関節水症が生じた時点では、ライム病の初期症状が出ているとは限りません。 ライム病の初期症状は、疲労感・悪寒・発熱・頭痛・筋肉痛・関節痛・リンパ節の腫れなどで、マダニに噛まれてボレリア菌に感染してから3日~30日後に生じます。

ライム病が発生する地域に住んでいたり、そのような地域に旅行したりした場合に、思い当たる理由もなく膝に水が溜まっているのであればライム病の可能性も考えられます。