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マグネシウム摂取量が多い人は高血圧になりにくい

(2017年5月)中国の第二軍医大学などの研究チームが行い "Nutrition Journal" に掲載されたメタ分析によると、高血圧の予防にマグネシウムを豊富に含む食事が有益かもしれません。

メタ分析の方法

マグネシウムと高血圧のリスク関係について調べた9つの前向きコホート研究(2016年6月までに発表されたもの)のデータを分析しました。

9つの研究うち、食事から摂るマグネシウムと高血圧のリスクとの関係について調べたものが6つ、マグネシウム血中濃度と高血圧のリスクの関係について調べたものが2つ、この両方の関係について調べたものが1つでした。

9つの研究のデータに含まれる人数は18万人超、高血圧の症例数は2万件超でした。

結果

マグネシウム摂取量の範囲は96~435mg/日でした。

マグネシウム摂取量が最大のグループは最低のグループに比べて、高血圧になるリスクが8%低くなっていました。 1日あたりのマグネシウム摂取量が100mg増えるごとに高血圧のリスクが5%下がるという計算になります。

マグネシウム血中濃度が高い場合に高血圧リスクが9%いちおう下がっていたものの、統計学的な有意性が微妙でした(95% CI: 0.80, 1.02)。

結論

(サプリメントではなく)食事から摂るマグネシウムの量が多い人は高血圧のリスクが低いという結果でした。 マグネシウム血中濃度と高血圧になるリスクに関しては、データが十分であるとは言えません。

解説

高血圧について

高血圧は心臓病・脳卒中・腎臓疾患などの主要なリスク要因です。 高血圧のリスク要因は、喫煙・運動不足・ナトリウム過剰摂取・カリウム不足・カルシウム不足・マグネシウム不足などです。

マグネシウムについて

マグネシウムは、体内の300以上の生化学反応で必要とされます。 マグネシウムを十分に摂っておくことは、神経伝達・体温調節・毒素の排出・エネルギーの生産・健康な歯と骨にとって重要です。

マグネシウムは、不眠症・高血圧・便秘・偏頭痛・胆石・腎結石などの予防にも関わっています。 また女性では、生理時の症状あるいは更年期障害の緩和にマグネシウムが有効であることがあります。

マグネシウムと血圧

マグネシウムが不足すると高血圧のリスクが増加する理由として、研究チームは次の2つを挙げています:
  • マグネシウムが細胞膜の浸透性などを調節する作用を介して、高血圧の発症に深く関わるカルシウムやナトリウムの細胞への浸透性に影響している可能性がある。
  • マグネシウムが、カルシウムの拮抗物質として作用して血管をリラックスさせる効果を発揮している可能性がある。

マグネシウムの推奨摂取量

「日本人の食事摂取基準」によると、成人のマグネシウム推奨所要量(RDA)(*)は、男性では1日あたり320~370mg(年齢により多少異なる)、女性では1日あたり270~290mg(妊娠中は+40mg)というものです。

米国における成人のマグネシウムRDAは、女性で350mg/日、男性で420mg/日というものです。
(*) 健康な人の97~98%において必要量が満たされる1日あたりの摂取量の平均値。

マグネシウムが豊富な食品

マグネシウムは全粒穀物・ナッツ類・豆類・魚・青葉野菜などに含まれています。 マグネシウム含有量が特に多い食品は、アーモンド・大豆・イワシ・蕎麦(そば)などです。