電磁場非電離放射線で流産のリスクが増加

(2017年12月) "Scientific Reports" 誌に掲載されたカイザー・パーマネンテ(米国)の研究で、電磁場に由来する非電離放射線(NIR)により流産のリスクが増加するという結果になりました。

NIRについて

電磁場に由来するNIRは、電子機器・電線・変圧器・無線機器(携帯電話など)・無線ネットワークなどの使用により電流が発生すると生じます。

電離放射線(IR)が人体に有害である(ガンなどのリスクが増加する)ことは知られていますが、NIRの有害性に関するデータはあまり存在しません。

研究の方法

18才以上の妊婦913人に電磁場を測定する計器を24時間にわたり携帯してもらいました。 毎日の活動を日記に記録してもらったり、計器を携帯した日の状況に関する聴き取り調査を行ったりもしました。 データの分析においては、流産のリスクに影響する要因を考慮しました。

結果

NIRへの暴露量に応じてデータを4つのグループに分けて分析したところ、NIR暴露量が最少だったグループ(2.5mG未満)の流産率が10.4%であったのに対して、NIRへの暴露量が2.5mGだった3つのグループの流産率は24.2%でした。 NIRへの暴露量が多いと流産のリスクが2.7倍に増加するという計算になります。
一般的な流産率は10~15%です。
NIRへの暴露量が最少だったグループと他の3つのグループそれぞれとを個別的に比較すると「NIR暴露量が多いほど流産のリスクが高い」という結果にはなりませんでしたが、これは「NIR暴露量に応じて流産リスクが増加してゆく」のではなく「一定のNIR暴露量(例えば2.5mG)を境目として流産リスクが増えるか増えないかが決まる」ということなのかもしれません。