閲覧以外で当サイトのコンテンツを利用する場合には必ず引用・転載・ネタ探しをするときのルールに目を通してください。

軽度認知障害の患者では不安感もアルツハイマー病のリスク要因

(2014年11月) 軽度認知障害(MCI)の患者ではアルツハイマー病になるリスクが増加することが知られていますが、"The American Journal of Geriatric Psychiatry" オンライン版に掲載された Baycrest Health Sciences(カナダ)の研究によると、MCI患者の中でも不安感のある人では、そのリスクがさらに増加すると思われます。

研究の方法

55~91才で鬱症状が見られない健忘性MCIの患者376人の3年分のデータを分析しました。

結果

軽度、中等度、または重度の不安感があるMCI患者の3グループにおいて、アルツハイマー病になるリスクがそれぞれ33%、78%、135%増加していました。

さらに、不安感を訴えたMCI患者では、脳の内側側頭葉(記憶の形成に関与する領域で、アルツハイマー病ではこの領域に異常が生じる)に萎縮が見られる率が通常よりも増加していました。

解説

鬱症状がアルツハイマー病のリスク要因であるというエビデンスは充実していますが、不安感は鬱症状のオマケ扱いされることが多く、不安感を独立した要因として調査する縦断的研究はこれまで行われていませんでした。

アドバイス

今回の結果に基づいて研究者は、鬱症状だけでなく不安感の有無もアルツハイマー病を診断する際の判断材料として用いることを提案しています。

また、MCI患者における不安感(不安感それ自体と、アルツハイマー病のリスク要因としての不安感)への対処法としては、抗不安薬の使用よりはマインドフルネス瞑想法などのストレス軽減法を用いるのが良さそうだと述べています。

関連研究
過去の研究には、MCI患者においては不安感の強さとアルツハイマー病の指標として用いられるタンパク質(アミロイドT-タウ)の体内量の異常とのあいだに相関関係があるという結果になったものがあります。
Copyright (c)2013-2017 最新健康ニュース All Rights Reserved.