麻疹(はしか)の予防接種は早めに済ませておくと良い

(2013年10月) "JAMA Pediatrics" に掲載された研究によると、麻疹(はしか)の予防接種は、生後16~23ヶ月目よりも12~15ヶ月目の時期に行うほうが予防接種による副作用(高熱や痙攣)のリスクが少なくなります。

麻疹の予防接種の(米国における)現況は次の通りです:
  • 麻疹の予防接種は2回行われ、生後12~15ヶ月に一回目を行い、4~6才の頃に二回目を行うことになっている。(日本でも2006年から、12ヶ月~24ヶ月に初回の予防接種が行われ、小学校に入る前の年に2回目が行われています)
  • ほとんどの子供は、一回目の予防接種を12~23ヶ月のときに受けている。
  • 85%の子供が、生後19ヶ月までのうちに予防接種を受けている。

したがって今回の研究は、一回目の麻疹の予防接種を生後12~15ヶ月に行うべきであるとする現在の方針を支持するものとなります。

研究の方法

2001~2011年の間に麻疹の予防接種を受けた生後12~23ヶ月の子供 840,348人のデータを用いて、月齢が麻疹の予防接種の副作用(熱や痙攣)のリスクに影響しているかどうかを調べました。

対象となったワクチンは、麻疹のみのワクチン(any measles-containing vaccines)、「麻疹・流行性耳下腺炎・風疹・水痘帯状疱疹混合ワクチン(MMRV)」、「新三種混合ワクチン(MMR)」、および「MMR&水痘帯状疱疹ワクチン(MMR+V)」でした。

結果
主な結果は次の通りです:
  • 麻疹のみのワクチンを予防接種した子供で予防接種から42日以内に(予防接種の副作用としてということでしょう)熱や痙攣が生じるタイミングは、月齢に関わらず、予防接種後7~10日間が最も多かった。
    過去の複数の研究でも、生後12~23ヶ月のうちに予防接種を受けると1~2週間後に熱性痙攣(乳児に見られる発熱時の痙攣)が起きるリスクが増加することが示されています。 予防接種後1~2週間というのは、接種されたウイルスの増殖がピークに達する時期です。
  • 予防接種の後に熱が出るリスクは、月齢が12~13ヶ月から19~23ヶ月になるに従って安定的に減少していったが、痙攣が起こるリスクは生後16~18ヶ月のときに最大となった。
  • 予防接種後7~10日間のうちに副作用として熱や痙攣が起こるリスクが、生後12~15ヶ月の子供よりも、生後16~23ヶ月の子供のほうが有意に大きかった。
  • 予防接種後の7~10日間のうちに熱や痙攣が出るリスクは、 MMRV よりも MMR+V のほうが有意に少なかった。
絶対リスクは低い
ただし研究者によると、予防接種のタイミングに関わらず(生後12ヶ月~23ヶ月のどの時点で予防接種を受けるにしても)、予防接種の副作用として熱性痙攣が起こる絶対リスクは低く、1,000人につき1人未満(つまり0.1%未満)です。