肉を食べることが多いと抑鬱が生じやすいかもしれない

(2017年12月) "BMC Psychiatry" 誌に掲載されたメタ分析で、肉をよく食べる人には抑鬱が多いようだという結果になりました。 ただし、肉の摂取量と抑鬱リスクの関係を調べたデータが不十分なため、この結果は暫定的なものです。

研究の方法

肉の摂取量と抑鬱のリスクとの関係を調べ 2017年3月までに発表された研究の中から所定の基準を満たす8つの研究を選出し、それらのデータを分析しました。
8つの研究のうち3つがクロス・セクショナル研究、3つがコホート研究、残りの2つがケース・コントロール研究。 8つの研究の7つは東アジア(日本・台湾・中国・韓国)で行われたもので、残りの1つ(1万人超を追跡したコホート研究)がスペインで行われたもの。

結果

有病率(*)を調べた6つの研究(†)(データに含まれる人数は合計1万5千人超)では、肉の摂取量と抑鬱のリスクとの間に統計学的に有意な関係が見られませんでした。

(*) 1つの時点における調査で病気(今回の話では抑鬱)を有している人の割合。

(†) 有病率を調べるのはクロス・セクショナル研究とケース・コントロール研究。 今回のメタ分析では、コホート研究(追跡研究)の中にクロス・セクショナルな調査を同時に行ったものが1つあった。
一方、罹患率(*)を調べた3つのコホート研究(データに含まれる人数は合計2万人ほど)のデータをまとめて分析したところ、肉の摂取量が多いと抑鬱が生じるリスクが13%高いという結果でした。
(*) 一定の期間を調べた調査で期間中に病気になった人の割合。

解説

今回のメタ分析で明確な結果とならなかった理由の一部は、肉の種類(赤身肉・加工肉・白身肉)の区別ができなかったことにあるかもしれません(肉の種類別の分析が可能であったなら、例えば「加工肉に限り抑鬱のリスクが増加」などの結果だったかもしれない)。

また、抑鬱が生じていると食欲が落ちて肉を食べる量が減ることが考えられますが、有病率の調査で有意な結果とならなかったのには、このことも影響している可能性があります。