更年期の肥満女性にはニッケル・アレルギーの人が多い

(2015年3月) "PLOS ONE" に掲載された研究で、肥満の女性にはニッケル・アレルギーの人が多く、そういう人では低ニッケル食がダイエットに有効だという結果になりました。
Lusi EA, Di Ciommo VM, Patrissi T, Guarascio P (2015) High Prevalence of Nickel Allergy in an Overweight Female Population: A Pilot Observational Analysis. PLoS ONE 10(3): e0123265. doi:10.1371/journal.pone.0123265 (Licensed under CC BY 4.0).
研究の方法
この研究では、イタリア在住でBMIが26超の女性72人(平均年齢50才超)を対象にニッケル・アレルギーの有無を調査しました。 そして、ニッケル・アレルギーと判明した人たちには半年間にわたって低ニッケル・ダイエット(*)を続けてもらいました。
(*) ニッケル含有量を80~100μg/日に抑えた食事。 カロリーは普通の食事と同じ。 使われる食品も欧米の一般的な食事と同じ。
結果
72人のうちニッケル・アレルギーだったのは59.7%に当たる43人でした。 世間一般におけるニッケル・アレルギーの罹患率は12.5%です。 ニッケル・アレルギーは、肥満女性の中でもメタボリック・シンドロームと脂肪性肝疾患のある人に特に多く見られました。
肥満がニッケル・アレルギーの原因になるのではなく、ニッケル・アレルギーが肥満の原因になるのだと思われます。 研究チームは、ニッケル・アレルギーによって体重が増加しやすくなるのはエストロゲン(女性ホルモン)が減少する更年期の女性だけで、若い女性では体重は増えずにアトピー性皮膚炎や過敏性大腸症候群のリスクが増加するのではないかと推測しています。
低ニッケル・ダイエットに参可した43人のうち半年後に連絡がついたのは24人でしたが、この24人においては統計学的に有意な体重の減少が見られました。 低ニッケルダイエットを開始した時点に比べて、BMIの平均値が4.2減少し、ウェストのサイズが11.7cm小さくなっていたのです。