更年期や生理でむくみが生じる理由

(2015年6月) "American Journal of Physiology - Renal Physiology" オンライン版に掲載されたネブラスカ大学などの研究により、更年期症状の1つとして「むくみ」(*)が生じる理由の解明が進みました。出典: Why the Bloating During Menopause? Blame the Hormones or the Lack of Them
(*) 「むくみ」は "bloating" を訳したもの。 "bloating" は普通は「膨満感」と訳します。

むくみの原因は水分貯留(水毒)なのですが、その水分貯留と性ホルモンの関係はこれまで不明でした。 今回の研究によると、女性ホルモンが体内における水分再吸収を直接的にコントロールしていると思われます。

体内の水分量がコントロールされる仕組み

体内の水分バランスは腎臓が維持しています。 腎臓により濾過された水のうちどれだけを再吸収するかを腎臓自体がコントロールしているのです。

水の再吸収は腎臓の管に沿って存在するアクアポリン2(AQP2)と呼ばれるチャネルにより行われており、どれだけの水が再吸収されるかはAQP2の量に影響されます。

研究の内容

この研究で雌ネズミの卵巣を除去するという実験を行ったところ、腎臓に存在するAQP2チャネルの量が増えて尿の量が減りました。

さらにこの雌ネズミたちにエストラジオールというエストロゲン(女性ホルモン)の一種を投与すると、AQP2の量が減って尿の量が増えました。

コメント
研究チームは次のように述べています:
「月経周期による性ホルモン量の変化が腎臓による水の処理に影響する可能性がある。 また、更年期における水分貯留の増加もホルモン群の減少で説明できるかもしれない」
更年期障害でむくみが出るのも、生理のときにむくみが出るのも、女性ホルモンの減少によって体内の水分のうち尿として排出される量が減り、再吸収される量が増えるからというわけですね。