(2018年4月) "Frontiers in Psychology" に掲載されたオタゴ大学(ニュージーランド)の研究によると、良好なメンタル・ヘルスのためには生の野菜や果物を食べるのが良いかもしれません。 加熱により損なわれる野菜や果物の成分のうちにメンタル・ヘルスにとって有益なものが含まれているのかもしれません。(出典: Raw fruit and vegetables provide better mental health outcomes: Otago research)
研究の方法
ニュージーランドまたは米国に住む18~25才の男女422人(66%が女性)を対象にネットでアンケート調査を行いました。 アンケートの質問項目は次のようなものです:- 生の野菜や果物を食べる量
- 加工済みの野菜や果物を食べる量。「加工済みの」とは、野菜の場合には加熱調理したものや冷凍・缶詰にしたもの、果物の場合には加熱調理したものや缶詰にしたもの。 つまり、果物は冷凍のものも「生」とみなす。
- 精神衛生状態(鬱症状や不安感の有無、気分がネガティブかポジティブか、生活に対する満足度、人生の充足度)
- 社会経済的状態(収入/職業/学歴など)・BMI・睡眠・身体活動量・喫煙習慣・飲酒量など
結果
野菜や果物を生でよく食べる人は、①鬱症状が少なく②気分がポジティブで③人生が充足していることが多いという結果でした。 加工済みの野菜や果物では、ポジティブな気分についてのみ摂取量との間に関係が見られました。
生で食べた場合に良好なメンタル・ヘルスとの関係が強く見られた野菜・果物のトップ10は次の通りです: ニンジン、バナナ、りんご、青葉野菜(ホウレン草など)、グレープフルーツ、レタス、柑橘系の果物、ベリー類(冷凍は除く)、キュウリ、キウィ。