(2016年3月) "JAMA Neurology" に掲載されたシンガポール国立大学の研究で、メタボリック・シンドロームの人は軽度認知障害(MCI)になるリスクと、MCIが本格的な認知症へと進行するリスクが高いという結果になりました。
研究の方法
シンガポール在住で認知機能が正常な55才超(平均年齢64.9才)の男女 1,519人(女性率64.8%)を6年超にわたり追跡調査してメタボリック・シンドロームとMCI発症リスクとの関係を調べました。
研究の方法
MCI発症リスク
MCIを発症するリスクが、追跡開始の時点でメタボリック・シンドロームだったグループでは46%、腹部肥満があったグループでは41%、糖尿病があったグループでは184%、脂質異常症があったグループでは48%、メタボリック・シンドロームを構成する心臓・血管リスク要因を3つ以上抱えていたグループでは58%、それぞれ増加していました。
MCIが認知症へと進行するリスク
MCIが認知症へと進行するリスクは、追跡開始の時点でメタボリック・シンドロームだったグループでは325%、糖尿病があったグループでは147%、メタボリック・シンドロームを構成する心臓・血管リスク要因を3つ以上抱えていたグループでは392%、それぞれ増加していました。