メタボリック・シンドロームでビタミンE摂取効率が低下するが牛乳で摂取効率アップ(1/2ページ)

(2015年10月) 脂肪により酸化ストレスが増加するために肥満者はビタミンEなどの抗酸化物質を通常よりも多量に必要としますが、"American Journal of Clinical Nutrition" に掲載されたオハイオ州立大学などの研究によると、メタボリック・シンドロームの人は食事からビタミンEを摂取する能力が衰えていると推算されます。 ただし、牛乳によってビタミンEの吸収効率が向上します。
一般的なサプリメントに含まれているタイプのビタミンE(αトコフェロール酢酸エステル)をそれだけで服用した場合の吸収率は10%程度です。
研究の方法

今回の研究者が以前に行った研究では、クリームチーズに含有される脂肪分により、ビタミンEの形態の1つであるαトコフェロール酢酸エステルの吸収が促進されることが示されました。

そこで今回の研究では、健常者10人およびメタボリック・シンドロームの患者10人を被験者として、乳脂肪によりビタミンEの自然な形態であるαトコフェロールの吸収率がどの程度向上するかを調べました。

結果

健常者に比べてメタボリック・シンドローム患者ではビタミンEの吸収率が低かったのですが、αトコフェロールを服用するのと同時に牛乳をコップに1杯飲むことで吸収率が期待値の3倍近くも増加し、健常者では29.5%、メタボリック・シンドローム患者では26.1%の吸収率となりました。

当初の予想と裏腹に乳脂肪の含有率によるビタミンE吸収率への影響は見られませんでした(乳脂肪率が低い牛乳でもビタミンEの吸収効率が向上していた)。

研究者は次のように述べています:
「牛乳自体にはほとんどビタミンEが含まれていないため、ビタミンEを含有する食品を食べるのと同時に牛乳を飲むようにするとよいでしょう」