メトホルミンが腸内細菌叢に影響する

(2015年12月) "Nature" 誌に掲載された European Molecular Biology Laboratory(ドイツ)の研究によると、糖尿病患者が血糖値をコントロールするために服用するメトホルミンという薬が腸内細菌に影響を及ぼすと思われます。

研究の方法

2型糖尿病の患者と健常者の糞便サンプルを調査して、腸内細菌叢を比較しました。 被験者はスイス・中国・デンマークに在住の784人で、このうち199人が糖尿病を患っていました

結果
2型糖尿病の有無による腸内細菌叢の違いは見られませんでしたが、メトホルミンを服用しているか否かによって腸内細菌叢が異なっていました。 メトホルミンを服用している人(92人)の腸内には、健常者およびメトホルミンを服用していない糖尿病患者に比べて、大腸菌(E.coli)が多く、I. bartletti が少なかったのです。
"I. bartletti" で検索しましたが、何も情報が見つかりませんでした。
研究者は次のように述べています:
「メトホルミン服用者に見られる腸内細菌叢の違いは、メトホルミンの一部の副作用に関与している可能性があります。」
解説

2型糖尿病患者と健常者の腸内細菌叢の違いを調べたこれまでの複数の研究で結果が一致していないのは、メトホルミン服用者の比率が各研究によって異なっていたからかもしれません。

また今後の研究しだいでは、腸内細菌叢のバランスを維持するためにメトホルミン服用者がヨーグルトなどのプロバイオティクスを摂ることが推奨されるようになるかもしれません。