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メトホルミンとレスベラトロールが腸に作用して血糖値を下げる

(2015年4月) "Nature Medicine" 誌に掲載された Toronto General Hospital Research Institute(カナダ)の研究で、2型糖尿病のネズミにメトホルミンとレスベラトロールの併用が効果的だという結果になりました。 この組み合わせにより小腸においてこれまで知られていなかったシグナル伝達経路がトリガーされて血糖値が低下するというのです。
メトホルミンは2型糖尿病の患者に処方される一般的な薬で、インスリン感受性を改善してくれます。 レスベラトロールは赤ブドウなどに含まれているポリフェノールの一種で、動物実験では抗ガン・抗炎症・血糖値低下などの効果が認められていますが、人体でも同様の効果があるかどうかは不明です。
研究の概要

この研究では肥満で糖尿病のネズミを用いた実験を行い、小腸においてメトホルミンとレスベラトロールがAMPKとサーチュイン1を活性化し、それによって腸・脳・肝臓が関与する神経回路網がトリガーされることを明らかにしました。

コメント
研究者は次のように述べています:
「2型糖尿病患者の80%ほどが肥満で、そういう人では血糖値のコントロールが困難です。 今回の研究では、メトホルミンとレスベラトロールが腸に直接作用して、肥満あるいは糖尿病のネズミの血糖値を下げることが示されました。 2型糖尿病の治療において腸はこれまで軽視されてきました。 今回の成果は、現在の薬よりも効果的で副作用が少ない薬の開発に利用できると思われます」
「血糖値の制御を脳と肝臓が行っていることは既に知られていますが、問題なのは副作用を起こさずに脳や肝臓を治療ターゲットとする方法です。 今回の研究のように脳や肝臓ではなく小腸をまずターゲットとすることによって副作用を回避できるかもしれません」