リード線が不要でサイズも1/10というペースメーカーを初植え込み

(2016年6月) Jersey Shore University Medical Center(米国)が徐脈の患者数名に Micra Transcatheter Pacing System(Micra TPS)と呼ばれる世界最小のペースメーカーのインプラントを行ったことがニュースになっています。 Micra TPSは 2016年4月に米国食品医薬局(FDA)承認されたばかりです。出典: Jersey Shore University Medical Center Implants the World’s Smallest Pacemaker

徐脈とは

徐脈は不整脈の一種で、心拍数が少なかったり不規則だったりする病気。 徐脈患者の心拍数は1分間に60回未満というもので、この心拍数では心臓は酸素を豊富に含む血液を十分に全身に送ることができません。 そのために、めまい・疲労感・息切れ・失神などの症状が起こります。

徐脈の治療には一般的にペースメーカーが用いられます。 ペースメーカーは電気インパルスを心臓に送ることによって心拍数を正常な回数にまで増やし、徐脈の症状を緩和します。

Micra TPSの特長
Micra TPSは従来のペースメーカーの1/10のサイズ(大き目のビタミン剤程度のサイズ)で、リード線(*)が不要です。
(*) ペースメーカー本体と心臓との間を電気的につなぐためのもの。

Micra TPSはカテーテルを用いて心臓に直接植え込まれます。 したがって植え込むときの患者への負担も少なく、1時間もかからずに植え込みが完了します。 また、従来のペースメーカーと違って、ペースメーカーを使用していることが見た目からは判りません。

Micra TPSは恒久的に作動を停止する機能が備えているので、心臓関連の新しい機器を植え込む必要が生じたときにもMicra TPSを体外に取り出す必要がありません。 Micra TPSが新しい機器の電気信号に干渉するのを心配することなく、新しい機器を安全に使用することができます。