食事から摂る抗酸化物質の量が多い中高年女性は死亡リスクが低い

(2018年5月) "Journal of Epidemiology" に掲載された日本の研究で、女性に限り、中高年者が食事から摂取する抗酸化物質の量が多いと死亡リスク(死因を問わない)が低いという結果となりました。

研究の背景

酸化ストレス(体内の酸化促進物質と抗酸化物質のバランスの乱れ)は多数の疾患の発症や疾患による死亡リスクに関与しています。

そこで研究チームは、ビタミンC/Eやカロテノイド類といった抗酸化物質の摂取量と死亡リスクとの関係を調べることにしました。

研究の方法

40~79才の日本人男女5万8千人を対象に、アンケートで食生活などを調べたのち19年間前後にわたり生存状況を追跡調査しました。

結果

追跡期間中に1万1千人超が死亡しました。

男性

調査対象となった全ての抗酸化物質の摂取量と死亡リスクとの間に関係が見られませんでした。

女性

抗酸化物質の摂取量が最大のグループは最低のグループに比べて、次のように死亡リスクが低下していました:
  • ビタミンC: -17%
  • ビタミンE: -15%
  • βカロチン: -12%
  • βクリプトキサンチン: -10%

αカロチンに関しては、女性においても摂取量と死亡リスクとの間に関係が見られませんでした。

抗酸化物質の摂取量が多いと死亡リスクが低いという関係は、女性のなかでも非喫煙者で顕著でした。

サプリメントを服用している女性(3,530人、女性全体の9.9%)をデータから除外して分析しても似たような結果となりました。

解説

男女で大きく異なる結果となった理由として、研究チームは以下を挙げています:
  1. 女性よりも男性のほうが心臓病/脳卒中やホルモンに依存しないタイプのガンで死亡することが多い。
  2. 食事を用意するのが女性であることが多いため、女性のほうが自分の食生活をよく覚えている。

抗酸化物質を豊富に含む野菜・果物

αカロチン

人参・とうがらし・ピーマンなど。

βカロチン

人参、ほうれん草、とうがらし、かぼちゃ、にら、マンゴー、メロン(果肉が赤いもの)、スイカなど。

βクリプトキサンチン

みかん・パパイヤ・赤ピーマン・オレンジなど。 βクリプトキサンチンは柑橘類の中でも「みかん類」に特に豊富に含まれています。 「うんしゅうみかん」はβクリプトキサンチンの含有量が世界最高水準。

ビタミンC

アセロラ・ピーマン(特に赤/黄色のもの)・キウイ・芽キャベツ・ブロッコリー・レモン・カリフラワー・水菜・レンコンなど。

ビタミンE

米油・ひまわり油・べにばな油・パーム油などの野菜油のほか玄米やアーモンドなど。