中年の頃に適度な運動習慣があると、年を取って軽度認知障害(MCI)になったときに認知症へと進行するリスクが低いかも!

(2018年4月) "Journal of Alzheimer's Disease" に掲載されたメイヨー・クリニック(米国)の研究によると、認知症を予防するためには中年の頃に運動をしておくのが良いのかもしれません。

研究の方法

軽度認知障害(MCI)である70才以上の男女280人(165人が男性)の運動量をアンケート調査で調べたのち中央値で3年間にわたり認知症の発症状況を追跡調査しました。

アンケートでは、①過去1~2年間における運動量と②中年の頃の運動量を尋ねました。

データの分析においては、年齢・性別・教育水準を考慮しました。

結果

追跡期間中に92人が認知症になりました。

中年の頃に中強度の激しさの運動をしていた場合に限り、MCIから認知症へと進行するリスクが36%低下していました。

ただし、持病/抑鬱の有無やAPOE-4遺伝子(アルツハイマー病のリスクに影響する)のタイプまで考慮すると、この結果の統計学的な有意性が失われました。

中年の頃の低強度あるいは高強度の運動や老年になってからの運動習慣(どの運動強度でも)と、MCIから認知症へと進行するリスクとの間には統計学的に有意な関係が見られませんでしたが、運動習慣があると認知症リスクが低いという傾向は見られました(ただし、中年期に高強度の運動をしていた場合は逆にリスクが高い傾向にあった)。

留意点

今回の研究には、運動習慣のデータがアンケート調査(記憶)に基づいているという弱点と、データの大部分が白人であるという弱点があります。

また、運動習慣が無いと認知症になりやすくなるのではなく、認知症になると運動習慣がなくなるという可能性も考えられます。