偏頭痛の原因が脳の構造にある可能性

(2013年3月) イタリアの研究グループが、偏頭痛のある人では脳の領域のうち痛みを処理する部分の構造が普通の人と異なっている可能性があることを明らかにしました。

この研究で男女81人(うち偏頭痛の無い人は18人)を MRI スキャンを用いて調べたところ、偏頭痛持ちの人は大脳皮質(脳の外層)が歪(いびつ)だったのです。 大脳皮質が通常よりも厚い部分があるかと思えば、痛みを処理する領域などでは通常よりも薄いといった具合です。

さらに、前兆(オーラ)を伴う偏頭痛の患者と、そうでない偏頭痛の患者とでも、大脳皮質のうち異常のある部分が異なる傾向にありました。

大脳皮質の小ささと偏頭痛にどういう関係があるのかは全くわかっていませんが、脳の発達の仕方によって偏頭痛が生じやすくなったり、あるいは偏頭痛の発作によって脳の構造が変わったりしている可能性があります。

研究者によると、大脳皮質の厚みは一生を通して変化しますが、大脳皮質の表面積は胎児の時点で増加します(つまり、それ以降は変化しない?)。

研究者は、大脳皮質の表面積の異常が偏頭痛の原因で、大脳皮質の薄さは偏頭痛の結果ではないかと考えています。 ただし、現時点では各被験者の MRI スキャンを一度ずつしか取っていないため、大脳皮質が変化し続けているのか否かは不明です。

米国の専門家の話によると、今回の発見は、偏頭痛が脳の構造の変化が関与する神経疾患であることの根拠の1つとなります。