幼児の牛乳アレルギー改善に乳酸菌が効果?

(2015年9月) "The ISME Journal" に掲載されたナポリ大学などの研究で、幼児に乳酸菌を投与すると腸内細菌叢に変化が生じて牛乳アレルギーへの耐性を獲得するようであることが明らかになりました。

過去の研究

過去の研究では、牛乳アレルギーの幼児に(おそらく減感作療法として)カゼイン(牛乳タンパク質)とLGG菌を含有するサプリメントを投与すると、カゼインのみを含有するサプリメントよりも牛乳アレルギーへの耐性を獲得する率が高くなるという結果になっています。

研究の方法
次の3つのグループ(人数は不明)から糞便サンプルを採取して腸内細菌叢を調べました:
  • 牛乳アレルギーではない幼児
  • ラクトバチルス・ラムノサスGG菌(LGG菌)を含有するサプリメントを投与された牛乳アレルギーの幼児
  • LGG菌を含有しないサプリメントを投与された牛乳アレルギーの幼児
結果

牛乳アレルギーがある子供の腸内細菌叢は、牛乳アレルギーが無い子供の腸内細菌叢と異なっていました。 このことから、アレルギーの発症には腸内細菌コミュニティーの内容の違いが影響している可能性が考えられます。

そして、LGG菌を投与されたグループのうち牛乳アレルギーへの耐性を獲得した子供たちの腸内細菌叢でも(牛乳アレルギーが無いグループと同様に)、腸の健康にとって有益な酪酸塩を生産するブラウチア菌やコプロコッカス菌などの量が多くなっていました。

アレルギーのリスク要因
ヒトと腸内細菌は共生関係にありますが、現代人においては次のような要因によって腸内細菌のバランスが乱れがちです:
このような要因により腸内細菌のバランスが崩れると、特に遺伝的にアレルギーを起こしやすい人でアレルギーが起こるリスクが増加します。