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牛乳に含まれる飽和脂肪が脳の免疫細胞を介して食欲に影響?

(2014年12月) "Cell Reports" 誌に掲載されたカリフォルニア大学サンフランシスコ校の研究によると、牛乳に含まれる飽和脂肪が脳における炎症を増加させ、食欲に影響を与えている可能性があります。

研究の内容

マウスに乳由来の飽和脂肪酸を多く含むエサを与えるという実験を行ったところ、視床下部という摂食行動に関与する脳の領域において、ミクログリア(小膠細胞)という免疫細胞の一種が爆発的な増加を示しました。 ミクログリアは主に、脳において感染または外傷に反応して炎症を引き起こすことで知られています。

そして、実験薬または遺伝子改造を用いてこれらのミクログリアをノックアウト(除去)したところ、ミクログリアに起因する視床下部の炎症が生じなくなっただけでなく、(同じエサを与えたがミクログリアのノックアウトは行っていないマウスに比べて)マウスの1日あたりの食事量も減少しました。 ミクログリアのノックアウトによる副作用は無いようでした。

ミクログリア除去による食事量への影響は、乳由来の飽和脂肪酸を多く含むエサを食べていたグループのみに見られ、低脂肪のエサや他の種類の脂肪(オリーブ・オイルやココナッツ・オイルなど)で高脂肪となっているエサを食べていたグループには見られませんでした。

この研究では、大量に摂取された飽和脂肪がマウスの脳に入って視床下部に蓄積することが明らかになりました。 研究者によると、視床下部においてミクログリアが飽和脂肪を感知したときに脳回路に送る指示が摂食行動の促進に深く関与しています。

コメント
研究者は次のように述べています:

「従来の定義によると、環境的な原因(environmental insults)によって乱れ(disarray)が生じた組織に免疫細胞が増加するのが炎症だということになりますが、脳におけるミクログリアの活性化(増加)は、食事の成分の変化に応じて脳の機能を作り変えようとする通常の生理的プロセスの一部であると思われます」

「飽和脂肪の摂取量が慢性的に多いと、このミクログリアの感知ネットワークが乗っ取られるのかもしれません。 そして、それによって食事量が増加して体重増加が加速する可能性があります」
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