長時間の携帯電話使用によって脳腫瘍のリスクが増加

(2014年5月) "British journal Occupational and Environmental Medicine" に掲載されたフランスの研究によると、長時間の携帯電話使用によって脳腫瘍になるリスクが増加する可能性があります。

携帯電話の1ヶ月間あたりの平均使用(通話)時間が15時間を超えるという生活を5年間続けている人では携帯電話を滅多に使わない人に比べて、グリオーマおよび髄膜腫という2種類の脳腫瘍のリスクが2~3倍に増加していたのです。

2011年には International Agency for Research on Cancer(国際ガン研究機関)が、「携帯電話が用いるラジオ周波数場に発ガン性がある可能性がある」と発表しています。 また、生体外実験でも、ラジオ周波数場がヒト細胞に有害であることが示されています。

研究の内容

今回の研究では、グリオーマ患者253人および髄膜腫患者194人の携帯電話使用に関するデータを、健康な男女892人のデータと照らし合わせました。

その結果、グリオーマと髄膜腫の患者では、営業の仕事などのために携帯電話の使用時間が長い傾向にあることが明らかになりました。 携帯電話の使用時間が長かった期間は2~10年間(平均で5年間)でした。

過去の研究結果との食い違い

過去の研究にも携帯電話と脳腫瘍リスクとの関係を調べたものがありますが、それらの結果と今回の結果にはいくつかの相違点がありました。

例えば、これまでの研究では携帯電話を押し当てるのと同じ側(右か左か人によってクセがある)に脳腫瘍が発生するリスクが増加するという結果でしたが、今回の研究では携帯電話を押し当てるのと逆の側に脳腫瘍が発生するリスクが増加していました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「携帯電話の技術が進化し続けていることもあり、携帯電話によるリスクがどの程度のものなのかを明言することはできません」

「携帯電話の進化によって使用時間は著しく増えましたが、それに対応するように携帯電話から発せられるラジオ周波の強さは低減されています」