(2017年10月) "Scientific Reports" に掲載されたシステマティック・レビューによると、携帯電話の使用により頭痛が生じやすくなる恐れがあります。
レビューの方法
携帯電話の使用と頭痛のリスクとの関係を調べた7つの横断研究のデータを分析しました。
結果
携帯電話を使用する習慣がある場合にはない場合に比べて、頭痛が生じるリスクが38%高いという結果でした。
さらに、携帯電話で通話する時間が長かったり頻度が高かったりするほどに、頭痛のリスクが増加していました:- 携帯電話で通話する時間が1日あたり2分未満の場合に比べて、2~15分の場合には62%、15分超の場合には150%、それぞれ頭痛のリスクが高かった。
- 携帯電話で通話する頻度が1日あたり2回未満の場合に比べて、2~4回の場合には37%、4回超の場合には152%、それぞれ頭痛のリスクが高かった。
解説
携帯電話の使用により頭痛が起こりやすくなる理由は不明ですが、携帯電話から発せられる低強度のマイクロ波エネルギーにより血液脳関門(*)が壊れてしまうためかもしれません。
他には、携帯電話から発せられる低強度の電磁エネルギーが頭痛に関与するドーパミン-オピエート系に影響を及ぼすという可能性も考えられます。
(*) 血液中の有害物質が脳細胞まで来ないようにするための防御機構。 血管の網で出来ている。