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適量の飲酒習慣が心不全と心臓発作の予防に効果

(2016年2月) Norwegian University of Science and Technology(ノルウェー)などによる2つの研究で、適量の飲酒習慣(お酒の種類は問わない)があると飲酒習慣が無い場合よりも心不全と心臓発作になりにくいという結果になっています。

心不全
研究の方法

飲酒習慣と心不全との関係を調べた研究("International Journal of Cardiology" に掲載)では、HUNT 2 Nord-Trondelag Health Study と呼ばれる研究データの中から心不全の病歴が無い 60,665人の10年超にわたるデータを選出して分析しました。 60,665人のうちデータの期間中に心不全を発症したのは 1,588人でした。

結果
全くあるいは滅多に飲酒をしないグループおよび問題となる飲酒行動(*)を抱えているグループで心不全のリスクが最も高くなっていました。
(*) 次の4つの質問のうち2つ以上に該当すると問題があると判断されます: ①飲酒量を減らす必要があると感じたことはありますか? ②口うるさいと感じるほどに他人に飲酒に関して批判されたことはありますか? ③お酒を飲むことに関して罪悪感を感じたことはありますか? ④二日酔いを治める、あるいは気持ちを落ち着けるという理由で朝起きてすぐに飲酒したことはありますか?

適量の範囲内であれば飲酒が頻繁であるほど心不全のリスクは低く、1ヶ月のうちに5回以上飲酒をするというグループは全くあるいは滅多に飲酒しないというグループに比べて心不全のリスクが21%下がっていました。 一ヶ月における飲酒回数が1~5回というグループでは、この数字は2%でした。

別の計算では、1週間における飲酒回数が3~5回であると、お酒をまったく飲まない場合に比べて心不全のリスクが33%下がることになります。

心臓発作
研究の方法

飲酒習慣と心臓発作との関係を調べた研究("Journal of Internal Medicine" に掲載)では、HUNT 2 Nord-Trondelag Health Study の中から 58,827人の13年分のデータを選出して分析しました。 58,827人のうちデータの期間中に急性心筋梗塞(心臓発作)を起こしたのは 2,966人でした。

結果

1週間あたりの飲酒量が0.5杯(*)未満だったグループと比べた時の心臓発作リスク低下率は次のようなものでした: 0.5~2.5杯/週のグループでは12%、2.5超~5杯/週のグループでは25%、5超~7杯/週のグループでは16%(ただしCIが0.66~1.01)、7杯/週超のグループでは30%。

これらの数字はいずれも、年齢・性別・教育水準・同居者・喫煙習慣・運動量・BMIを考慮した後のものです。
(*) この研究ではアルコール12gを「1杯」とみなした。 アルコール12gというとビール350mlより少し少ない程度。
過度の飲酒は有害

今回のデータでは、飲酒量が多い人はほとんどいませんでした。 したがって飲酒量が多い場合に心不全や心臓発作のリスクがどうなるかは不明ですが、飲酒量が週に5杯以上のグループでは様々な心血管疾患(心臓病や脳卒中)で死亡するリスクが増加していました。 また、飲酒量が多いグループでは肝臓病で死亡するリスクも増加していました。

コメント
研究者は次のように述べています:

「飲酒量が多い人ではHDL(善玉)コレステロールが多くなっていましたが、飲酒は高血圧の原因ともなるので、適量のアルコールを比較的頻繁に摂取するというのが理想でしょう」

「ただし、日常的に飲酒することを推奨しているわけではありません。 お酒を毎日飲むのが心臓の健康を維持するうえで必要だというわけでもありません」
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