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適度の飲酒でも心房細動のリスク。 ただしビールはセーフ?

(2014年7月) "Journal of the American College of Cardiology" に掲載された Karolinska Institutet(スェーデン)の研究によると、ワインや蒸留酒の場合、適量の飲酒であっても心房細動(心拍が異常に速くなること)のリスク要因となる可能性があります。 心房細動は、脳卒中や、心不全、認知症などのリスク要因です。

一方、(ワインや蒸留酒ではなく)ビールを適度に飲むという人では、心房細動のリスクは増加していませんでした。

研究の方法

この研究では、45~83才の男女 79,016人を対象に食事や飲酒習慣に関するアンケートを実施したのち、最大で12年間にわたり追跡調査を行ないました。 追跡期間中における心房細動の発生件数は 7,245件でした。

結果

データを分析したところ、過去の研究と同じく、(お酒の種類を問わず)大量(3杯超/日)に飲酒していたグループで心房細動のリスクが増加していたほか、ワインおよび蒸留酒を適量(1~3杯/日)に飲酒をするグループでも心房細動のリスクが増加していました。

ビールでは心房細動のリスクが増加していなかったことについて、研究者は次のように述べています:
「推測でしかありませんが、ビールが平日に飲まれるのに対してワインと蒸留酒は週末に飲まれるという傾向があるせいかもしれません。 つまり、(1週間の)飲酒量が平日全体にまんべんなく分散しているビールよりも、週末に集中するワインや蒸留酒のほうが心房細動のリスクへの影響が顕著なのかもしれません」
メタ分析

研究グループはさらに、今回の研究のデータと他の6つの類似研究のデータを併せたメタ分析も行ないました。 メタ分析のデータに含まれる心房細動の件数は 12,554件でした。 メタ分析の結果は、1日あたりの飲酒量が1杯増えるごとに、心房細動のリスクが8%増加するというものでした。 メタ分析に関しては、お酒の種類の区別はしませんでした。

補足
今回の研究は、適量の飲酒と心房細動リスクとの因果関係を証明するものではありませんが、過去の複数の研究において、飲酒と心臓機能の低下・心臓の状態の異常・上室性不整脈を伴う拡張型心筋症などとの関係が示されています。 これらはいずれも心房細動のリスク要因です。