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心臓や血圧のためには適度の飲酒ですらしない方が良い

(2014年7月) 適度な飲酒であれば心血管(心臓と血管)の健康にとって有益であるとする研究が過去に発表されていますが、"*The BMJ*" に掲載された University College London などのメタ分析によると、軽~中程度にお酒を嗜む人であっても、そこからさらに飲酒量を減らすのが心血管の健康にとって有益であるかもしれません。
Michael V Holmes, Caroline E Dale et al. Association between alcohol and cardiovascular disease: mendelian randomisation analysis based on individual participant data. The BMJ. DOI: 10.1136/bmj.g4164
今回のメタ分析で、飲酒習慣と心血管の健康の関係について調べた50の研究のデータ(データ26万人)を分析したところ、お酒が苦手な遺伝子を持つ人の方が心血管の健康状態が良好で、冠状動脈疾患のリスクが10%減っていたほか、血圧とBMI も低い傾向にあったのです。
お酒が苦手な遺伝子
「お酒が苦手な遺伝子」とは「アルコール脱水素酵素1B」と呼ばれる遺伝子変異体のことで、この遺伝子がある人ではアルコールの分解速度が変化する(遅くなる?)ために、お酒を飲むと吐き気がしたり、顔が赤くなったりします。 そして、この遺伝子を持つ人は長期的に見て飲酒量が少ないことが知られています。

飲酒量と健康の関係を調べる研究では、飲酒量のデータが飲酒者本人の自己申告によるとか、飲酒量が控えめな人は他の生活習慣においても健康的であるという点が弱点となりますが、今回のメタ分析では遺伝子的なアプローチを用いることで、これらの問題を回避しました。

したがって、適量の飲酒であれば心血管の健康に有益だという結果になった過去の研究よりも、今回の研究の方が信頼性が高いというわけです。

今回の結果から、もともとの飲酒量が多くない人であっても、飲酒量をさらに減らすのが心血管の健康にとって有益である(つまり適度の飲酒ですらしない方が心臓と血管に良い)ことが示唆されます。