モチベーション不足の原因は目標不足ではなく具体性不足

(2013年5月) "PLOS ONE" に掲載されたリバプール大学(英国)などの研究によると、鬱病患者でも目標や、その目標を達成できる/できない理由を言葉にすることはできますが、鬱病でない人に比べると具体性に欠けています。 この具体性の欠如が、鬱病患者におけるモチベーションの欠如の原因の1つであるかもしれません。

研究の方法

この研究では、鬱病患者のグループと鬱病でない人のグループにまず、将来の自分を形作るような自分にとって意味のある目標を列挙してもらいました。 回答用紙には予め、「将来、わたしにとって大切となるのは...」など文章の出だしの部分が記載されており、そこに続けて回答を書き込むようになっていました。 次に、このように列挙した目標を達成できる理由、あるいはできない理由を各自分析して、記載してもらいました。

結果

鬱病患者のグループでは、鬱病でない人のグループに比べて、列挙した目標が具体的でなく、その分だけ抽象的でした。 例えば、「地元で開催される10kmレースで以前よりも良いタイムを出す」ではなく「幸せになる」という具合です。 同様に、将来の目標を達成できる/できない理由に関しても具体性のレベルが低下していました。

将来の目標および目標を達成できる/できない理由の数や、将来の目標の性質については、鬱病患者のグループと鬱病でない人のグループとの間に有意な違いはありませんでした。