勉強をする前にはベートーヴェンよりもモーツァルトを聴くのが良い?

(2015年6月) "Consciousness and Cognition" に掲載されたローマ・ラ・サピエンツァ大学(イタリア)の研究によると、勉強をする前にベートーヴェンよりもモーツァルトの曲を聴くのが学習に有効かもしれません。 この研究において、モーツァルトを聴いた後でのみ記憶力・理解力・問題解決能力に関与する脳波が増加したのです。

研究チームによると、モーツァルトの曲により脳の皮質神経回路のうち注意力と認知機能に関与するものが活性化されている可能性があります。

研究の方法

この研究では、次の3つのグループにモーツァルトの「k448」の第一楽章(Allegro con spirito)とベートーヴェンの「エリーゼのために」を聴いてもらい、その前後で脳波を計測しました:

  1. 平均年齢33才の健康な10人
  2. 平均年齢85才の健康な10人
  3. 平均年齢77才で軽度認知障害(MCI)がある10人
結果

モーツァルトの曲を聴いた後には1と2のグループでIQ・記憶力・認知能力・問題解決能力に関与する脳波が増加していましたが、ベートーヴェンの曲では脳波に変化が見られませんでした。

軽度認知障害がある3のグループでは、モーツァルトの曲を聴いても統計学的に有意と言えるほどの変化は生じませんでした。

今回の結果により、音楽の種類によって脳の活動に与える影響が異なることが確認されました。

考えられる理由

モーツァルトの曲は同じメロディーの繰り返しが多いために「驚き」の要素が無く、脳が予想する通りに曲が進行するために集中力が乱されないのかもしれません。

これに対してベートーヴェンの曲は、不整脈のリズムではないかと言われるほどに不規則なのが特徴です。