1時間以上の昼寝で2型糖尿病のリスクが増加

(2013年9月) "Sleep Medicine" 誌に掲載されたオランダの研究で、昼寝の時間が長い人で2型糖尿病になるリスクが増加するという結果が出ています。

研究の方法

この研究では、定年退職後の中国人男女2万7千人以上を、昼寝の時間の長さ(0分~60分以上)に応じて4つのグループに分類し、夜間の睡眠時間・喫煙習慣・運動量などの要因を考慮したうえでデータを分析ました。

結果

2万7千人うち昼寝をする習慣があったのは 18,500人ほど(2/3以上)でした。

昼寝の時間が30分以上のグループでは、昼寝をしないグループに比べて糖尿病前症(高血糖)と糖尿病のリスク(別のソースによると高コレステロールも)が増加していました。

その一方で昼寝の時間が30分未満だというグループでは、昼寝をしないグループに比べて血糖値が微妙に(統計学的に有意といえるほどではない程度に)低くなっていました。

留意点

今回の研究は昼寝が糖尿病の原因であることを示すものではありません。 糖尿病の人が疲れやすいために昼寝の時間が長くなるという可能性もあります。 しかし研究者によると、中国では昼寝の習慣が社会的にも受け入れられており、年齢を問わずに行われていることから、高血糖や糖尿病(による疲労)が原因で昼寝の時間が増えるというのは考えにくいそうです。

補足情報

2010年にも中国人を対象に同様の研究が行われており、そちらの研究でも週に4~6日昼寝をするという人では糖尿病のリスクが50%増加していました。

糖尿病は代謝病の一種で、体内で作られるインスリンの量が不足するため、あるいは細胞がインスリンに対する耐性を獲得してしまったために、血中から余分なブドウ糖が除去されないという病気です。

糖尿病と夜間の睡眠の関係については、これまで複数の研究で扱われており、それらの研究では睡眠時間が長過ぎても短過ぎても良くないことが示されています。

インスリンの放出は体内時計によって調節されているので、長時間の昼寝によって体内時計のリズムが狂うけれども短時間の昼寝では狂わないという可能性は考えられます。 あるいは、昼寝によって夜に眠れなくなり、それで体のリズムが狂うのかもしれません。

昼寝の糖尿病以外への影響については、認知機能の向上に有効であることが示した研究が複数あるほか、昼寝によって寿命が縮むという結果になった研究もあります。