ネットいじめにおいて周囲の人の態度に影響する要因

(2016年1月) "Computers in Human Behavior" 誌に掲載されたカリフォルニア大学ロサンゼルス校の研究により、インターネットにおけるイジメで傍観者がイジメる側とイジメられる側のどちらに味方するかを左右する要因の1つが明らかになりました。

研究の方法
フェイスブックを用いて次のような架空の状況を作成しました:
18才の女の子(ケイト)の投稿に対してフェイスブック上の友人(サラ)から「そんなのどうでもいい。 そんなことばっかり書き込んでるから、みんなに嫌われてるんでしょ」という返答がなされ、6人のユーザーがその返答に「いいね!」をした。

そして、18~22才の米国人男女118人(58%が女性)にイジメの発端となったケイトの投稿を見せてケイトとサラのどちらに共感するかを5段階で評価してもらいました。

ただし、この118人は4つのグループに分けられ、グループごとに異なる内容でイジメの発端となったケイトの投稿を見せられました。 ケイトの投稿の内容は次の4種類でした:
  • 「狂おしいほどに想っている人がいて、その人が気持ちに応えてくれてないっぽいのは嫌だな」

    (個人的な人間関係に関するネガティブな投稿)
  • 「狂おしいほどに想っている人がいて、その人が気持ちに応えてくれっぽいって素敵」

    (個人的な人間関係に関するポジティブな投稿)
  • 「Game of Thrones(テレビ番組)は次の回まで1週間も待たないといけないのが辛い」

    (あまり個人的ではないネガティブな投稿)
  • 「Game of Thrones を観るのが毎週待ち遠しい」

    (あまり個人的ではないポジティブな投稿)
結果

被験者の過半数がサラの返答をネットいじめであると見なしました。 サラの返答に対する被験者の反応はケイトの当初の投稿の内容により異なっていました。 被験者は、ケイトの投稿がポジティブかネガティブかに関わらず個人的である場合にケイトの投稿に対して否定的でした(サラの返答に共感)。

そして、サラとケイトのどちらに共感するかによって、イジメの加害者と被害者いずれに味方するかが異なっていました。

解説
SNS(*)における投稿の内容が過度に個人的であると、その投稿に対して暴言がなされても周囲の人は暴言の方に共感するのだと考えられます。
(*) ソーシャル・ネットワーキング・サービスの略語。 フェイスブックや、ツイッター、LINEなど。
SNSには投稿が他のユーザーに受け入れられるものであるかどうかを決定する暗黙のルールが存在していると思われますが、「過度に個人的な感情や情報ではない」というのもそのルールのうちの1つであるようです。